NEWS | アート / 展覧会
2021.01.08 15:15
2019年に宮城県石巻市・牡鹿半島を中心に8月3日から約2ヶ月にわたって開催された、「アート」「音楽」「食」の総合芸術祭「Reborn-Art Festival」は、2021年に3回目のイベントを開催する。
前回の「Reborn-Art Festival 2019」は、豊かな自然を舞台に、各エリアのキュレーターのもとで表現された魅力的なアート作品、地元の豊かな食材を活かしたフードメニュー、「転がる、詩」「四次元の賢治 -完結編-」を始めとした音楽イベントなど、多彩なプログラムを実施。国内外から延べ44万人以上が来場し、テーマでもある「いのちのてざわり」が実感できる芸術祭として、地域の復興や振興に繋がるさまざまな循環を生み出した。
第3回開催予定となる今年は、東日本大震災から10年という節目の年にあたる。これまで同様に地域の内側からの復興と新たな循環を生み出すという目的の集大成を目指し、現在準備を進めているという。新型コロナウイルス感染症の拡大状況を注視しながら、春には開催についての詳細を発表する予定だ。また、開催に向け、2019年からの架け橋となるプレイベントとして、アーティストが現在の制作や考えを表現・発表する2つのオンラインイベントからなる「Reborn-Art ONLINE」がスタートした。
オンライン企画の1つは「鹿のゆくえ」。前回、「小積エリア」では、牡鹿半島の鹿猟師と食肉処理場を中心に、「鹿に導かれ私たちを見るとき」をコンセプトに作家が集まり、「集落」を形成した。鹿の視点から世界をみた作家たちがその後何をみて、何を表現しているのか。その動きの行方を、鹿、神話、小積の風景などを素材に作品世界を展開している。
もう1つのオンライン企画は、「交信 – 声なき声を聴くためのレッスン」をコンセプトに、国内外の作家に参加し、詩の朗読、歌、対話やパフォーマンスなどを実施し、世界に生息するあらゆる「声なき声」を発信する。