時代を彩った「構成的ポスター」を展示
「20世紀のポスター[図像と文字の風景]」展が開催

▲ アートディレクション:澤田泰廣/デザイン:長澤昌彦

東京・白金台の東京都庭園美術館では、展覧会「20世紀のポスター[図像と文字の風景]ビジュアルコミュニケーションは可能か?」が2021年1月30日(土)から4月11日(日)まで開催される。

同展は、竹尾の寄託によって多摩美術大学アートアーカイヴセンターが収蔵し、両者の相互協力のもとに共同研究を進める「竹尾ポスターコレクション」を利用した、大規模なポスター展である。

▲ オイゲン・エーマン《ドイツ・グラフィック展/チューリッヒ・ウォルフスバーク美術サロン》1921年

▲ テオ・バルマー《写真100年展/バーゼル工芸美術館》1928年

1910〜20年代のヨーロッパで生じ、芸術・デザインに革命をもたらした「構成主義」は、特にビジュアルデザインの領域において、図像と文字を幾何学的・抽象的な融和のもとに構成しようとする表現様式。

▲ エル・リシツキー《ソヴィエト連邦展/チューリッヒ工芸美術館》1929年

▲ ヤン・チヒョルト《構成主義者展/バーゼル芸術堂》1937年 © Tschichold family

エル・リシツキー、ヤン・チヒョルト、マックス・ビル、ヨゼフ・ミューラー゠ブロックマンなど、数々のアーティスト/デザイナーが時代を超えて共有したこの様式は、広くビジュアルデザインの可能性を拡張する試みとして発展を重ね、今日のビジュアルデザインの基盤を形成している。

▲ エミール・ルーダー《マックス・ベックマン展/バーゼル芸術堂》1956年 © Emil Ruder

▲ スコロス゠ウェデル《SBKエンターテインメントワールド》1987年頃 © Skolos-Wedell

同展では、この潮流のもとに世に送り出され、時代を彩った「構成的ポスター」が、20世紀を通じて織りなした図像と文字の風景を辿る。展示される個々のポスターが示す鮮やかな創造力や、これらのポスターが総体として示す歴史的な継承と発展のプロセスが楽しめるだろう。End

展覧会「20世紀のポスター[図像と文字の風景]ビジュアルコミュニケーションは可能か?」

会期
2021年1月30日(土)~4月11日(日)
10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日
2月10日(水)・24日(水)、3月10日(水)・24日(水)、4月5日(月)
※2021年4月より、休館日が毎週月曜日に変更。
会場
東京都庭園美術館(本館+新館)
詳細
https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/210130-0411_ConstructivePostersOfThe20th.html