東京・渋谷ヒカリエにある47都道府県のデザインミュージアム「d47 MUSEUM」では、第27回企画展「LONG LIFE DESIGN 2 祈りのデザイン展- 47都道府県の民藝的な現代デザイン- 」を2020年12月4日（金）から2021年2月8日（月）まで開催する。

「LONG LIFE DESIGN」展は、「時代や流行に左右されない、息の長いその土地らしいデザイン（＝ロングライフデザイン）」をテーマに、20年間各地の個性を発掘・再発見し伝える活動を続けているD&DEPARTMENTが2年毎に企画する、これからの未来のデザインを考える展覧会シリーズ。

第2回となる今回のキーワードは「祈りのデザイン」。民藝運動とは、デザイン論である前に宗教的な美学だという。「美しさ」は、一点ものの芸術作品ではない、作為的ではなく祈るような澄んだ心で適度に量産されたものに宿るのだ。

▲ 秋田：小松クラフトスペース　photo by Yuji Yamazaki

▲ 東京：minä perhonen　photo by Yuji Yamazaki

▲ 三重：内田鋼一　photo by Yuji Yamazaki

そこで同展では、D&DEPARTMENT代表でディレクターのナガオカケンメイが、日本各地にある「どうしてか分からないけれど、心惹かれる適度に量産されているもの」を、柳宗悦が民藝思想の中で特に強調する「直観」で選出。47つのプロダクトを並べ、その理由を探っていくそうだ。

▲ 奈良：エーヨン　photo by Yuji Yamazaki

▲ 山口：大嶺酒造　photo by Yuji Yamazaki

▲ 沖縄：井口工房　photo by Yuji Yamazaki

会場では、同展の公式書籍や出展者の関連商品を購入できるほか、会期中にはナガオカケンメイが聞き手となり、さまざまなゲストを招いて同展のテーマを異なる切り口で紐解いていくトークイベントも開催する。

また、ミュージアムショップ内では、芹沢銈介、棟方志功、柚木沙弥郎などが手がけた包装紙やお酒のラベルといったパッケージデザインを紹介し、関連品を販売する「民藝グラフィック」のコーナーも登場する。