NEWS | 建築
2020.11.09 16:38
群馬県前橋市の「白井屋ホテル」は、開業日を2020年12月12日(土)に決定し、宿泊・料飲予約受付を11月4日(水)より開始した。
同ホテルは、中心市街地「まちなか」の中央に位置。「前橋のまちなかを活性化したい」という思いから、300年以上の歴史を誇った白井屋旅館の跡地に国内外のクリエイターが集結。暮らす人と訪れる人が集い、交流するリビングルームのような、新たなアートと食文化の発信の場「アートデスティネーション」になるという。
全体設計は建築家・藤本壮介が手がけ、旧白井屋の建物を大胆にリノベーションしたヘリテージタワーと、利根川の旧河川の土手をイメージして新築されたグリーンタワーの2棟で構成。
ヘリテージタワーは、かつての老舗旅館のコンクリートの構造を剥き出しにした、大胆な吹き抜けが印象的だという。一方、グリーンタワーは、前橋のビジョン「めぶく。」の象徴として、旧河川の地形を活かした「土手」を模した外観とした。
さらに、ファサードにはローレンス・ウィナーの大胆なアート、フロントには杉本博司の「海景」を展示。ヘリテージタワーの4階までの吹き抜けには、レアンドロ・エルリッヒによる「Lighting Pipes(ライティングパイプ)」を、グリーンタワー頂上の小屋には宮島達男の作品を展示するそうだ。
ヘリテージタワーには、ジャスパー・モリソン、ミケーレ・デ・ルッキ、レアンドロ・エルリッヒ、藤本壮介が、ひとつの客室を作品のように内装設計を一から手がけた4 つのスペシャルルームを用意。その他の客室のデザイン・設計は藤本が担当した。
また、ベッドマットレスはサータブランドとし、カーテンはテキスタイルデザイナーの安東陽子がデザイン、備品はスタイリストの長山智美が厳選するほか、各客室にはそれぞれ異なるアート作品がしつらえてあり、毎回異なる空間に泊まることでリピート滞在が楽しめるそうだ。