タジマ工業、生産現場の人材不足を解決する
AI刺繍機「TMEZ-KC」シリーズを開発

▲ さまざまな糸を使った刺繍

刺繍機メーカーのタジマ工業は、刺繍の仕上がりを自動化した同社独自のAI技術「i-TM」(Intelligent Thread Management)を搭載する刺繍機 TMEZ-KCシリーズを2020年11月16日(月)より販売開始する。

▲ TMEZ-K1506C

「少子化」や「デジタル化」など社会が大きく移り変わるなかで、アパレル製造業界では工場や製造現場での労働者確保が難しく、作業員の人材不足が深刻な問題となっている。そこで同機は、「i-TM」を搭載して仕上がりの自動化を可能にすることで、刺繍製造工程の自動化を実現する。

刺繍は全方位に縫い進めるもので、なおかつステッチの長さもさまざまなので、「縫い」としては難しい部類に入るという。

「i-TM」では、タジマが長年蓄積した刺繍の仕上がりをアルゴリズム化し、1針ごとにステッチ方向と生地の厚みの情報を読み取り、適切な上糸量を事前供給。また、ステッチ形成後に適切な補正をかけ、タジマが「良い」とする刺繍の風合いを安定して得られるAI技術となる。

▲ i-TM

▲ 生産プロセスの比較

同社は、刺繍工場での「i-TM」導入のメリットとして、試縫い時間の短縮や不良品・ロスの軽減、新人オペレータの戦力化、さまざまな糸種の刺繍の美しい仕上がりを挙げている。End