NEWS | フード・食
2020.10.13 15:27
キユーピーは、これまで測定する人の感性に頼ることの多かったマヨネーズの「口どけ」に関する評価について、その定義付けと定量化に取り組み、「口どけ」を機器測定で可視化することに成功したことを発表した。
同社が製造する業務用マヨネーズは、各社が開発する商品・メニューに対して、耐冷性・耐熱性・吸水耐性など、さまざまな機能を持ったアイテムを展開している。
しかし、どのアイテムがもっとも適しているのかを判断するとき、これまではマヨネーズの「口どけ」に関する明確な定義や定量化の仕組みがなく、評価する人の感覚に左右されることが多かったという。
また、人によって「口どけが良い」と感じるポイントはさまざまで、口どけの良さとして、「粘度の低さ」「酸味の強さ」「口の中に残る時間の短さ」など、さまざまな要因を挙げる人がいたそうだ。
そこで、それらの評価のポイントを分析し、官能評価の評価軸を「①口に入れた時の初発の粘度」「②口の中に残る味の時間」「③口の中に残る食感の時間」の3つに絞り、「口どけ総合評価(人が感じる口どけ感)」に対する寄与率を統計的に算出。
評価軸③の寄与率が95~97%と非常に高かったことから、「口の中に残る食感の持続時間」をマヨネーズの「口どけ」の定義とした。
さらに、その食感の持続時間を左右する要素として、〈物性〉と〈唾液による洗い流し〉が大きく関与することから測定方法を検討。これらを踏まえて導き出した回帰式から、「口どけ点数」を求めることが可能となり、簡便かつ高精度に口どけを測定することができるようになった。