印刷博物館がリニューアルオープン
20年間の調査研究成果をもとに「印刷文化学」を創設

▲ 年表「印刷の世界史」

凸版印刷が運営する東京都文京区の印刷博物館は、2020年10月7日(水)に開館20周年を迎えるにあたり、常設展を中心とした施設を刷新し、10月6日(火)にリニューアルオープンすることになった。

同社は、加速度的なデジタル化の進展により、印刷文化を支えたアナログ技術や表現が失われていくことに危機感を持ち、それらを保存伝承していく必要性から、創立100周年事業の一環として2000年に印刷博物館をオープン。

今回、常設展は日本の印刷文化を扱う「印刷の日本史」をメインテーマとして、日本における印刷文化の歴史的変遷を中心とした展示に大きくリニューアル。年表形式による「印刷の世界史」や独立した技術展示である「印刷×技術」も常設するほか、活版印刷などを体験できる印刷工房は今後も活動を継続する。

▲ 活字の保存伝承をめざす印刷工房

▲ リニューアル後の常設展示 「印刷の日本史」古代・中世ゾーン

また、これに合わせて、これまで20年間の調査研究成果をもとに、人々にとって「印刷とは何か」を明らかにし、印刷を文化的な側面からアプローチする新しい学問「印刷文化学」を創設。

印刷文化・歴史全般を調査・研究の範囲として、社会一般に向けてその成果を展示公開するそうで、その第1弾として書籍「日本印刷文化史」が10月7日(水)に講談社より発売される。End