NEWS | 建築
2020.09.30 16:28
スイス・バーゼルのドライシュピッツ(Dreispitz)地区では、都市開発プロジェクト「Dreispitz Nord」が進められている。
バーゼル・シュタット準州、クリストフ・メリアン財団、小売大手 ミグロスによる共同プロジェクトで、建築設計事務所 ヘルツォーク&ド・ムーロンが3棟の高層タワーなど、このエリアのマスタープランを手がけている。
現在は駐車場が広がる敷地を再開発する計画で、緑豊かな広々とした公園を2か所と、学校やおよそ800戸のアパートメント、ミグロスが手がけるショッピングセンター「MParc」のリニューアル、オフィス、商業スペース、さらにはユースクラブやカフェ、レストラン、ショップなどが作られる予定だ。
また、このほど発表された計画では、「MParc」の緑で覆われた屋根の上に、600人規模の新しい中等学校が設置されることになった。バーゼルでは人口が増加しており、それに伴って生徒も増え、学校を新設する必要が生まれたという。
ヘルツォーク&ド・ムーロンによれば、未来の都市開発における先駆的な事例となるそうで、この学校はDreispitz Nordのマスタープランで中心的な役割を果たすという。それは、建築の高密度化ということだけでなく、新しい地域の社会的用途と機能的用途を融合させるモデルケースになるとしている。
屋根の上には、学校と多目的体育館のほか、スポーツクラブやスポーツ協会などが夜間に活動するために、体育館と運動場も用意する。学校の運動エリアとレクリエーションエリアは、フィールド全体の一部となり、庭園や屋外エリアは、住民や市民向けに開放。
MParcの既存の構造の上に建てる学校と体育館は軽量のプレハブ構造で、ビジュアルにあるように木造ハイブリッド構造を想定している。