NEWS | インテリア / ビジネス
2020.09.10 15:55
化粧品会社 エキップの「RMK」や「SUQQU」に続く、新たなスキンケアブランドとして東京・表参道にローンチした「athletia」のインテリアデザインを佐藤オオキ率いるnendoが担当した。
新ブランドのコンセプトは、アクティブで活力に満ちた「動」と、穏やかさとともに心身が整った「静」のバランスが取れたライフスタイルのサポート。
そこで、「動と静のバランス」「内面の美しさ」「環境への配慮」という3つのブランド価値を表現する空間が求められた。
まずは、異なる素材をいくつも積み重ね、ぎりぎりのバランスで保持されているようなディスプレイ什器をデザインし、「動と静のバランス」を表現。また、これらの什器の一部が割れ、露出した内部の断面にブランドカラーや異素材を使用することで「内面の美しさ」を表した。
床材の94~98%は、天然の原材料から造られたもので、使用後はそのまま廃棄しても生物分解されて土に還る。
カウンターなどに使用したタイルの43%は、工場から排出される窯業系のリサイクル成分を混練。一部のテラゾーにはathletiaのガラス容器の欠陥品や容器を作る際に出るガラス屑が粉砕され、再利用されるなど、インテリア素材でも「環境への配慮」を表現している。
表参道の路面店は、ファサードに9枚の木製のパネルを使って通りから全貌が見えなくすることで、内部への関心を掻き立てることにした。
間伐された白樺材の不揃いな年輪を生かしながらスライスし、手作業で一枚一枚を貼ってパネルを製作。そして、什器と同様にパネル同士は空中でわずかに触れ合いながら不思議なバランスを取るように配置した。
この、「内部への意識、間伐材、バランス」によって、ここでもまた3つのブランド価値を表している。