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2020.08.25 16:11
パナソニックは、東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 Advanced Design Studies・小渕祐介研究室と共同で、東京・南麻布の在日スイス大使館において2020年7月13日から8月4日まで、極微細ドライ型ミストを噴霧する「グリーンAC Flex」を活用した、ミストで雲を創るインスタレーションと暑さ対策の実証実験を実施した。
2流体ノズルで生成されたミストを使って空間演出と暑さ対策を同時に行う試みは世界初のことだそうだ。
この実証実験では、スイス大使館施設内にある中庭に立体のアルミトラスのフレームを設置し、地上約4mの高さに「グリーンAC Flex」のミストノズル45個を装着。
従来機の単相100Vから単相200Vに電源を強化した大容量タイプを用いることで、1機あたりの接続可能なノズルユニットが増え、より大量のミスト噴霧を実現。開放的な屋外の大空間でも効率的に雲を創り出せるようになった。
「グリーンAC Flex」は、空気と水を混合して噴霧する2流体ノズルが特長。水のみで噴霧する1流体ノズルに比べてミストを微粒化できるため、近い位置で人が浴びても濡れ感が少ない極微細ドライ型ミストを噴霧することができる。
ミストには蒸発する際に皮膚表面の熱を奪って涼しくする効果と、空気の熱を奪い気温を下げる効果があり、電源と水道水が確保できれば、夏場の屋外会場や一時的なイベント向けに簡単に仮設的な設置が可能だという。
また今回は、人工的に雲を創り出す試みと合わせて、ミストの蒸発による冷却効果とミストの雲による日除け効果を検証。暑さ対策の効果として、サーモビュアーによる体表温度測定で3~4度の低減効果を確認したそうだ。