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2020.08.21 17:12
大林組は、同社が設計施工した京都・四条河原町のホテル「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」がこのほど、環境や健康に配慮した建物が認定される「WELL Building Standard™」をゴールドランクで取得したことを発表した。ホテルでのWELL認証の取得は、同ホテルが世界で初めてとなる。
2019年12月にオープンした同ホテルは、宿泊・美・食などの体験を通じて「GOOD NATURE」なライフスタイルを提案する複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」の4~9階を占める、心と体の心地よさを追求した新発想のホテルである。
清潔で安心な空間を目指しており、空気を清浄する適切な換気方式を導入しているほか、新型コロナウイルスをはじめとする病原体の伝播を防ぐ手洗い環境の整備やエントランス計画、空間を清潔に保つための除菌清掃の手順の規定などを実施している。
さらに、スムーズな入眠・起床を促し睡眠の質を高めるため、就床前と起床前後の照明制御システムを全室に導入。
客室を含むホテルの内部空間や中庭には地域環境に根差したデザインを施し、日本らしさ・京都らしさを表現。屋内外から誰でもアクセスできる中庭に、テイカカズラの「大緑化壁」やWELL認証の要件である水景に代わる「枯山水」を設置することで、繁華街の中心にありながら緑や自然に囲まれて過ごせる空間を実現した。
また、「GOOD NATURE」に触れるホテルゲスト向けの館内外体験ツアーや、健康への意識付けを高めるオリジナルアメニティの設置など、独自性の高いゲスト向けウェルネスプログラムを提供しているのも特徴だ。
今回のWELL認証の取得には、こうした独自性や取り組み姿勢が高く評価されたという。同ホテルは、グリーンビルディングの国際的な認証プログラム「LEED」においてもシルバーランクを取得。大林組は蓄積したノウハウを活かし、今後も施設利用者の心と身体の健康推進に役立つ価値ある建物を提供したいとしている。