北京旧市街地を文化芸術の核に復興
B.L.U.E. Architecture Studioが手がけた「M WOODS Art Community」

▲ © Xia Zhi

2019年に中国・北京で竣工した「M WOODS Art Community」(M WOODS芸術社区)と「%Arabica coffee」は、B.L.U.E. Architecture Studioが設計を手がけたアートエリアのプロジェクトである。

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北京旧市街地の隆福寺地区銭糧胡同に位置し、景山公園、北海、中国美術館、王府井といった、北京中心部の主要なランドマークに隣接しており、明の時代から商業と芸術・文化が一体となった賑やかな地区として知られていた。

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しかし、1993年に大規模な火災が起こり、その後は三里屯や798芸術区など新市街地で新たな商業・文化開発が進んだこともあって、隆福寺地区は次第にかつての繁栄を失い、人々の記憶から消えていったという。

そこで、このプロジェクトでは、同地区復興計画の主要な構成要素のひとつとして、新しい時代の文化芸術の核となることが求められた。

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かつて職員食堂として使われていたM WOODS芸術社区の建物は、明快な構造形式と大きな吹き抜け空間を有しており、現代アートの展示空間としてリノベーションするのに適していたそうだ。そして、周囲に昔ながらの胡同とその生活様式が色濃く残るこの場所に現代的な要素を融合させること、この建物の個性を解釈して現代アートを体験する空間として再生させることが課題となった。

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空間構成は、展示空間、休憩やイベントスペースとして使われる屋上テラス、ショップ・カフェ、地下のライブハウスという4つの主要な部分からなる。展示空間は地下一階から三階にまたがり、既存建物の状態を基本としながら、面積、天井高(2.2m~7m)、床仕上げのそれぞれ異なる展示室とした。

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将来的に多様な展示計画に対応できると同時に、変化に富んだ観覧動線を確保。慌ただしい都市の日常でも、来場者の心理状態を切り替え、静かに、心を落ち着かせた純粋な状態でアート作品を楽しめるようにしている。End

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