本を愛する人のためにデザインされた
透明な書見台「BOOK on BOOK」

治田将之と青木亮作によるクリエイティブユニット TENTが手がけた「BOOK on BOOK」は、好きな本の好きなページに乗せて、開いたままにするための透明な本である。

5mm の厚いアクリル製で、重みで本を押さえながら、高い透明度のアクリル越しに本を読むことができる。写真集やアートブックを開いてインテリアとして飾ったり、お茶やお菓子を味わいながら読書したり、外に持ち出して景色を読んだりと、さまざまなシチュエーションで使えるそうだ。

本を開くための道具はこれまで、クリップ型のものや書見台型のものなど、実用性を重視したものはあった。また、スマートフォンなど手近なもので本を押さえたりする人もいるだろう。

一方、BOOK on BOOKは、グラフィックや写真、文章などからなるその本独自の世界観をより引き立てるための道具である。

製造を手がけたのは、静岡のアクリルメーカー Vathtelで、職人が手作業で肉厚のアクリル板をひとつひとつ加工・研磨。本を愛する人のために、開いた本の形状を徹底的に検証し、細部までこだわったカーブによって、実用性だけでなくオブジェとしても飾れる形状を実現した。

デザイナーが最初の試作品を作ってから7年がかりで完成したそうで、クオリティの高いアイテムに仕上がっている。End