金沢市に移転する「国立工芸館」
2020年10月25日(日)より一般公開がスタート

東京国立近代美術館工芸館はこの度、石川県金沢市に移転し、通称「国立工芸館」(正式名称は東京国立近代美術館工芸館)として開館する。2020年10月24日(土)に開館記念式典を開催し、翌10月25日(日)から一般公開を開始する予定だ。

国立工芸館が建つ「兼六園周辺文化の森」は、日本三大名園のひとつである兼六園を中心に、石川県立美術館、いしかわ赤レンガミュージアム(石川県立歴史博物館、加賀本多博物館)、金沢城公園、金沢21世紀美術館、鈴木大拙館など、歴史的建造物・文化施設が集まるエリアである。

▲ 旧陸軍第九師団司令部庁舎(改修前)

▲ 旧陸軍金沢偕行社(改修前)

建物は、国登録有形文化財の旧陸軍第九師団司令部庁舎(1898年建築)と旧陸軍金沢偕行社(1909年建築)を移築。さらに、過去に撤去された部分や外観の色などを復元して活用し、クラシックな洋風建築の外観とモダンな展示スペースを備えている。

▲ 旧陸軍第九師団司令部庁舎(2F 階段ホール) 写真 太田拓実

▲ 旧陸軍金沢偕行社(2F 多目的室) 写真 太田拓実

展示室部分はRC 造で復元して新築し、外観は今回の移築改修に伴い判明した建築当時の色を再現しているという。

オープンニングの特別展は、「国立工芸館 石川移転開館記念展Ⅰ 工の芸術―素材・わざ・風土(仮称)」と題して、2020年10月25日(日)から2021年1月11日(月・祝)まで開催。

▲エントランスの中庭 写真 太田拓実

所蔵の名品より「素材」・「わざ」・「風土」をキーワードに、日本の近代化のなかで各地方の工芸家たちがどのように「素材―自然」と向き合ってきたか、また時代とともに「自然のイメージ」をどのように捉え直してきたかを探り、つねに更新されていく日本の「風土」を紹介する内容となっている。End

特別展「国立工芸館 石川移転開館記念展Ⅰ 工の芸術―素材・わざ・風土(仮称)」

会期
2020年10月25日(日)~2021年1月11日(月・祝)
開館時間
9:30~17:30 まで(入館は17:00 まで)
休館日
月曜日(ただし、休日の場合は翌平日)
年末年始および作品展示替えのための臨時休館
会場
国立工芸館(東京国立近代美術館工芸館)
詳細
https://www.momat.go.jp/cg/