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2020.08.04 16:10
シチズン時計は、コーポレートパートナーである「ispace」の民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のランダー(月着陸船)の着陸脚の一部パーツに採用予定の、シチズン独自の素材「スーパーチタニウム™」を使用した試作品が完成したことを発表した。
この「スーパーチタニウム™」は、シチズン独自のチタニウム加工技術と表面硬化技術「デュラテクトDLC」を組みわせたもの。
ステンレスの5倍以上の硬さを誇り、日常生活で起こる小さなキズから腕時計を守ってくれるそうで、密着性も向上して表面加工がはがれにくく、耐久性に優れているという。さらに、重さはステンレスの約60%と軽く、摩擦が少ないなめらかな素材でもあるそうだ。
今回「スーパーチタニウム™」が使われたのは、ランダーの着陸脚の回転軸および連結部分の試作部品。
月面着陸時の衝撃に耐えるために、着陸脚には、軽く、強度のある素材が必要で、さらに回転軸および連結部分は可動部であるため、硬さに加えてなめらかさが求められており、宇宙機にも応用できると判断されて、このランダー部品の試作品が完成した。
「HAKUTO-R」は2022年に月面着陸と2023年に月面探査の2回のミッションを行う予定で、現在はこれを担うランダーとローバーの開発を進めている。
また、「ブラックチタン™(デュラテクトDLC)」と「デュラテクトサクラピンク」を使用した、チタニウム技術50周年記念フラッグシップモデル「SATELLITE WAVE GPS F950」が2020年冬に発売予定となっている。