NEWS | ソーシャル
2020.07.29 17:33
米ニューヨークにある線状公園「ハイライン(The High Line)」はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大後の再オープンを果たした。市民はようやく、屋外でリラックスして散歩ができる場を楽しめるようになった。
この再オープンにあたり、デザインオフィス Pentagram(ペンタグラム)のPaula Scherがソーシャルディスタンスを確保するための環境グラフィックを制作。1,000を超えるライトグリーンのドットを配したそうで、もともとハイラインのために作成されたアイデンティティとサイネージをベースにしているという。
来場者の数は、時間制限つきの無料パスを配布して管理。公園の最南端にあるガンセボート・ストリート側のエントランスからスタートして北上し、23rdストリートに向かって移動する。その他のアクセスポイントは出口のみとし、アクセスを制限することで、ふだんは観光スポットとしてにぎわうこの公園にささやかな静けさをもたらしている。
また、路上に描かれたグリーンのサークルは、訪れた人が進むべき順路を示しており、遊歩道の幅に合わせた間隔のあけ方も教えてくれる。こうしたサイネージは今後撤去することを考えて、屋外向けのビニール製とし、地面に貼ってもきれいな景色の邪魔にならないように配慮されているそうだ。
ニューヨークでは、公園はロックダウン中も開放されていたが、ハイラインは道幅が狭いため利用制限が行われていた。今回、新しいグラフィックを採用することで、訪れた人が公園を安全に使用できるようになった。
サークルはグラフィックアイデンティティにとって新しい要素となるもので、現在の公園での体験に統一感をもたらしている。さらに、このサークルをソーシャルディスタンシングやマスク着用などを指示するアイコンのベースとし、スタッフTシャツにも施されている。