博報堂⾏動デザイン研究所
「アフターコロナにおける⾏動デザイン予報」を発表

博報堂の専門組織「博報堂行動デザイン研究所」は、「アフターコロナにおける行動デザイン予報」を発表した。

今回のリポートは、2019年に発表したデジタル時代の行動デザインモデル「PIX ループ™」に関連するもので、15~69歳のスマートフォンを保有する男女1,000名を対象に、2020年5月に調査を実施し、2019年9月の調査とも比較して結果をまとめた。

そのなかで、「PIX ループにおけるPool(情報を貯めておく)にあたる『プール⾏動』のコロナ禍における現況と今後」については、プール⾏動の実施率(プール率)は全体で74.0%、若年層では9割前後ととくに⾼かったという。

▲⾏動デザインモデル「PIX ループ™」

ジャンル別では、調査19 項⽬すべてでプール率が増加。コロナの影響による今後の変化について、⾃⼰充⾜・研鑽につながる「健康・美容」「⼦供・⼦育て」「料理・グルメ」「マンガ系」「かわいいもの」ジャンルのプール率は今後もさらに増加・定着していく傾向にあるそうだ。

そして、「PIX ループにおけるIgnite(⾏動への気持ちに⽕が点く)動因となる『12 欲求』のコロナ禍における現況と今後」については、安全・損失回避・簡便を求める「安⼼系欲求」が軒並み上位にランクイン。⼀⽅、⾃慢・アピールなど、他者に対する優位関係性を求める「優越系欲求」は低い結果になった。

この「安⼼系欲求」のほか、⾃⼰充⾜を求める「充実系欲求」は、コロナ収束後さらに強まる傾向が⾒られた。

同研究所は、「アフターコロナの⾏動デザイン予報」として、⽣活者の「安⼼を楽に⼿に⼊れたい」気持ちは当⾯続きそうだという。社会不安のなか⾃分回帰の傾向がみられるので、⾃⼰を充⾜させる「⾄極の時間」の提供を行ったり、若年の「つながりたい」想いをつかむ、繋がるためのテクノロジーをさらに活⽤することがポイントだとしている。End