建築家・團紀彦が日本の自然観・都市観にもとづく「共生」を解析
セゾン現代美術館に「都市は自然」展を開催

長野県軽井沢町にあるセゾン現代美術館は、2020年7月26日(日)から11月23日(月・祝)まで、「都市は自然」展を開催する。

元々は生物学の分野で使用されていた「共生」という用語は、環境問題や人権問題の標語にも用いられるようになり、今では一般的な言葉として使われるようになった。

▲團紀彦《共生のスケッチ》2015年

この「共生」という言葉が広くに知られるようになったのは、1970年代より「共生の思想」を提唱してきた建築家・黒川紀章によるところが大きいという。

同展では、黒川とともに日本発の建築運動「メタボリズム」に参加した建築家・槇文彦に薫陶を受けた建築家・團紀彦が展示構成を担当。團の「共生」に関連した作品や画像資料にくわえ、複数のプロジェクトで團と共同制作をしてきた美術家・大久保英治の新作インスタレーションを展示する。

▲大久保英治《森と物の時間》2019年 本展のために制作された野外インスタレーション

さらに「共生的社会」と題したセクションでは、同館館長の堤たか雄がキュレーションを担当し、ブックアーティストの太田泰友、独自の視点で社会問題に向き合う磯村暖の近作を紹介。

▲太田泰友《Frucht Ⅰ 》2017年

▲磯村暖《Hell on Earth》展示風景 2016年(参考画像)

2020年より軽井沢町の都市と自然環境に対する提言を行うマスターアーキテクトに就任した團の建築は、「自然との共生」が特徴である。美術作品や関連資料など、さまざまな展示物を通じ、今まさに私たちの生活が変わろうとしているなかで、日本の自然観、都市観に基づいた、同氏の解釈による「共生」の展観を試みている。End

「都市は自然」展

会期
2020年7月26日(日)~11月23日(月・祝)
10:00~18~00(11月は17:00まで)
※最終入館は閉館30分前
休館日
木曜日(8月は無休)
注意事項
来館の際にはこちらを確認すること
会場
セゾン現代美術館
詳細
https://www.smma.or.jp/exhibition/都市は自然%e3%80%80city-is-nature