NEWS | 建築
2020.07.07 16:50
タマディックは、東海エリアの事業拠点である愛知県名古屋市において、新社屋「タマディック名古屋ビル」の建設に着手する。
同ビルは、プリツカー賞を受賞した建築家・坂 茂の設計によるCLT(直行集成材)を活用した地上8階・地下1階の木質免震構造オフィスビルで、2021年11月に竣工予定である。
同氏は、現代の木造建築に代表される作品を手がけてきた。その特徴は、鉄骨の代用品として木材を使用するのではなく、木造でなければならない必然性と、木造だからこそ実現できる意匠が用いられていることにある。
このような同氏の素材や材質を最大限に活かすアプローチが、タマディックのエンジニアリング業務と通じるものがあるとして、その創意工夫と間近に接することで日常の業務でも斬新な着想を得て欲しいという願いから、新社屋の設計を依頼。
また、敷地となる名古屋市中区の土地は防火地域にあたり、耐火建築物しか認められないエリアだという。そこで同計画では、CLT板とコンクリートを組み合わせた構造を用いることで、木のあたたかな執務空間と、しなやかさと頑丈な構造性能を持つ建築を実現することを目指している。
執務室の環境面としては、南・西側の窓に最新旅客機にも使用されているスマート調光ガラスシステムを採用。空調には床全面から気流を送り出す滲みだし空調を採用することで、気流感を抑え、静かで温度むらの少ない快適な室内環境を創出する。
さらに、8階には多目的ホールのほか、社員誰もが利用できるフィンランド式サウナを常設。健康促進効果のみならず、社員間のコミュニケーション活性化、集中力の向上など、エンジニアリング業務の効率化を目的としている。