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2020.07.01 14:20
LIXILグループは、上下水道が整備されていない地域でも利用が可能な開発途上国向け手洗いソリューション「SATO Tap」を発表した。
新型コロナウイルスの感染予防には、石鹸での丁寧な手洗いが有効な手段とされているが、世界で約30億人が手洗い設備を利用できないという。ユニセフの最新調査によると、世界人口の40%が基本的な手洗い設備を自宅で利用できず、こうした家庭は後発開発途上国において75%にのぼるとされる。
そこでLIXILグループは、衛生的な手洗い設備を迅速に提供し、長期的な視点で手洗いの普及を支援するため、「SATO」ブランドが開発した新しい手洗いソリューション「SATO Tap」の提供を開始し、総額約1億円を拠出することにした。
この「SATO Tap」は、プラスチック製の本体とノズルで構成された手洗い装置で、タンクになる部分はさまざまな形状のペットボトルが利用可能。
開発途上国で利用されている既存のソリューションを分析した上で、このデザインを採用。小型なので、各家庭の屋内だけでなく、公共の手洗い施設に設置することもできる。
また、できるだけ手で触れずに操作できる設計で、感染リスクを軽減。手を洗うのに十分な水量を確保しつつ、一度に出る水量を抑えることで、水を詰め替える頻度を減らし、水を無駄なく利用することができるそうだ。
同製品は、インドを皮切りに生産を始め、2020年9月よりパートナー向けに先行して提供を開始。2021年初旬までに生産を拡大し、一般向けの販売を開始する予定だ。くわえて、アジア以外にも提供を拡大するため、アフリカなどその他の市場でも、ライセンス生産を行う企業と協働していく予定としている。