石岡瑛子がデザインする世界を回顧
東京都現代美術館で「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が開催

▲映画「ドラキュラ」(フランシス・F・コッポラ監督、1992年) 衣装デザイン 
©David Seidner / International Center of Photography

東京に生まれ、アート・ディレクター、デザイナーとして多岐に渡る分野で新しい時代を切り開きつつ世界を舞台に活躍した、石岡瑛子(1938-2012)の回顧展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が開催される。

会場は東京都江東区にある東京都現代美術館で、会期は2020年11月14日(土)から2021年2月14日(日)まで。

同展では、時代を画した初期の広告キャンペーンから、映画、オペラ、演劇、サーカス、ミュージック・ビデオ、オリンピックのプロジェクトなど、その唯一無比の個性と情熱が刻印された仕事を総覧する、世界初の大規模な回顧展となる。

▲ポスター「西洋は東洋を着こなせるか」(パルコ、1979年) アート・ディレクション

自叙伝「私デザイン」(講談社より2005年に発売)にも書かれているように、石岡の仕事は、マイルス・デイヴィス、レニ・リーフェンシュタール、フランシス・フォード・コッポラ、ビョーク、ターセム・シンら、名だたる表現者たちとの緊張感に満ちたコラボレーションの連続で生み出されてきたものでもある。

▲アルバム・パッケージ「TUTU」(マイルス・デイヴィス作、1986年) アート・ディレクション

そこで、展示では、集団制作の中で個のクリエイティビティをいかに発揮するかに賭けた「石岡瑛子の方法」を、デザインのプロセスを示す膨大な資料とともに紹介し、その秘密に迫るという。

また、石岡は、解放された女性像を提示し、東洋と世界の諸文化を対照・混合させながら、新しい時代を開拓。1980年に海外に拠点を移してからは、「サバイブ」を口癖に困難に立ち向かい、あらゆるデザイン領域に挑戦してきた。

▲映画「白雪姫と鏡の女王」(ターセム・シン監督、2012年) 衣装デザイン 
©2012-2020 UV RML Films dba Relativity Media. All Rights Reserved.

「Timeless, Original, Revolutionary」の3つのテーマをデザインの根幹に掲げ、「私」の可能性を拡張し続けた石岡の仕事は、2020年の現在を生きる私たちに力強いメッセージを投げかけることだろう。End

▲石岡瑛子Photo by Robert Mapplethorpe Eiko Ishioka, 1983 ©Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission.

展覧会「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」

会期
2020年11月14日(土)~2021年2月14日(日)
10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日(11月23日、2021年1月11日は開館)、11月24日(火)、
12月28日(月)~2021年1月1日(金)、1月12日(火)
会場
東京都現代美術館 企画展示室 1F/地下2F
詳細
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/eiko-ishioka/