ポーラ美術館にフェルナン・レジェが描いた世界観を堪能できる
テーマ展示が開催中、新収蔵作品も初公開

神奈川県箱根町のポーラ美術館は2020年6月1日(月)より開始したテーマ展示「LÉGER&ART DÉCO(レジェ アンド アール・デコ) 100年前の未来」にて、新収蔵作品のフェルナン・レジェ(1881-1955)「鏡を持つ女性」を初公開している。

▲フェルナン・レジェ 《鏡を持つ女性》1920年 油彩/カンヴァス

レジェは、ピカソやブラックらとともに20世紀を代表するキュビスムの巨匠。今から100年ほど前、パリで建築の製図工として働きながら絵画を学んだレジェは、機械に造形的な美を見出す「機械の美学」を基軸に、急激に産業化した同時代の風景を、製図や工業製品の生産技術を意識した新たな形式で描き出したことで知られる。

▲ルネ・ラリック《桑の実形栓付香水瓶》1920年 原型制作

「鏡を持つ女性」は、球や円筒形、直方体などの幾何学的な形が、白、黒、赤、青、黄、緑色に塗られ、複雑に組み合わされた絵画作品。レジェが示した世界は、技術革新により扉が開かれた進歩への興奮と機械礼賛の輝きに満ちあふれているという。

さらに、テーマ展示「LÉGER&ART DÉCO 100年前の未来」では、新収蔵作品とともにレジェの短編映画「バレエ・メカニック」や版画作品も鑑賞できる。

▲香水瓶「1925」1925年 ロジーヌ

▲《ガラス化粧セット》1920-1940年代

また、レジェの作品テーマである「鏡を見る女性」に関連して、同時代にヨーロッパを席巻したアール・デコの装飾様式の手鏡や化粧道具のほか、この時期に活躍した工芸作家 ルネ・ラリックのガラス香水瓶の名品とともに紹介している。End

テーマ展示「LÉGER&ART DÉCO 100年前の未来」

会期
2020年6月1日(月)~11月3日(火・祝) ※会期中無休
9:00~17:00(入館は16:30まで)
会場
ポーラ美術館
詳細
https://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20200423c02