パンデミックの影響がとまらない
世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル」2020年開催が中止

毎年6月にスイス・バーゼルで開催される世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル(Art Basel)」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年9月17日(木)から9月20日(日)にかけての開催へと延期していたが、現在の世界的な状況から2020年度は開催を見送ることを決定した。

今回の決定は、アート・バーゼルに携わる多くのギャラリストやコレクター、パートナー、および外部の専門家が十分な協議を重ねて実施。

懸念事項としては、パンデミックによる健康面・安全面でのリスク、出展者やパートナーの資金面でのリスク、国外渡航の自粛、スイス連邦参事会(内閣)による大規模イベントの規制措置が未整備なことなどを挙げた。

▲Art Basel in Basel 2019

アート・バーゼルのグローバルディレクターであるマーク・シュピーグレル(Marc Spiegler)は、「アート・バーゼルに参加するギャラリーがこれまでにない難問や経済的困難に直面していることは十分承知しており、9月のフェア開催を成功させることで、アート市場の復興を支援したいと心から願っておりました」とコメント。

さらに、「残念ながら、私たちが直面する不確実な事態は依然として大きく、アートの世界が期待する以前と変わらない国際的な質の高さを来年6月に提供することで、アート・バーゼルを前進させることが最善であると考えました。また、私たちがデジタルプラットフォームをさらに整備しつつ、次回のマイアミビーチと香港での開催をお届けすることで、ギャラリーの皆さんを支援したいと思います」と述べている。

▲Art Basel in Basel 2019

なお、バーゼルでのアート・バーゼル出展者のオンラインビューイングは、2020年6月17日(水)から6月19日(金)までをプレビューとし、6月19日(金)から6月26日(金)までライブで配信。

来年度の予定としては、2021年6月15日(火)・16日(水)をプレビューとし、6月17日(木)から6月20日(日)まで開催することも合わせて発表している。End