NEWS | テクノロジー
2020.05.21 16:40
オランダ・ユトレヒトで活動するDaniël De Bruinは、さまざまなデバイスやツールのプロトタイプを手がけるデザイナーである。
同氏は3Dプリント技術にも詳しいそうで、迅速かつ効率的にプロダクトを作れ、労力を減らせるというその優れた利点も熟知しているという。
3Dプリンタを使えば、私たちの身の回りでさまざまな恩恵をもたらしてくれるだろう。しかし、こうしたテクノロジーから生まれたモノと私たちのあいだに、感情の面で距離ができてしまうのではないかと同氏は感じている。これらのプロダクトは、私が作ったものといえるだろうか? それとも、新しいテクノロジーの産物でしかないのだろうか?
このような疎外感をなくそうと、同氏は新しい装置「This New Technology」を考案した。プロペラを回して動力を伝えることでプリンタを動かす仕組みで、これを作動させるためには、まずは自分の力を機械に与えなければならない。これによって、作り手とプロダクトのあいだに因果関係が生まれるのだ。
できあがった作品は、3Dプリンタによるものだとはいえ、De Bruin自身の手作りにも見える。少なくとも、彼自身には手作業をしたという確実な感覚は残っているだろう。