NEWS | テクノロジー
2020.05.20 15:00
窪田製薬ホールディングス傘下の米クボタビジョンは、ヒトを対象に、アクティブスティミュレーションを用いた卓上デバイスでの効果検証から、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が対照眼と比較して短縮したことを発表した。
近視は、2050年には世界の約半数の人が陥ると予測されているという。特に日本や中国、香港、台湾、韓国、シンガポールといった東アジアの国々で近視が急激に増加しているそうだ。近視は進行すると、緑内障視野障害、白内障、網膜剥離、黄斑変性などの疾患を合併するリスクが高まることも知られており、強度近視患者の増加は大きな社会課題のひとつとなっているが、日本国内ではまだ薬事承認を受けた治療法がないのが実情だ。
一般的に眼軸長は年齢とともに伸びたり、成長が止まるものである。そこでクボタビジョンは、21歳~32歳の被験者12名(アジア人7名・白人4名・ヒスパニック1名、男性9名・女性3名、球面屈折異常 -3.5D~0.0D)を対象に、人工的な光の刺激を与えることで、対照眼と比較して眼軸長の短くなることを確認した。
同社では、このテクノロジーを「クボタメガネ・テクノロジー」と命名。今後はウェアラブル近視デバイスとして、メガネのいらない世界をつくる「クボタメガネ」の開発を加速する方針だ。