NEWS | 見本市・展示会
2020.04.30 14:00
このサイトでもすでに紹介したが、日本最大級のデザイン&アートの祭典「DESIGNART TOKYO 2020」は、2020年10月23日(金)から11月3日(火・祝)までの12日間、東京都内各所にて開催される。
同イベントでは、新型コロナウイルス感染拡大による現在の社会情勢を受け、出展費免除の支援プログラム「OVER 2020」(オーバー トウェンティトウェンティ)を新設。エントリー受付期間も2020年5月10日(日)まで延長している。
世界規模の情勢不安により、経済優先の消費社会は転換期を迎え、さまざまな事柄が見直されている。そんななか、DESIGNART TOKYOは「ものづくり」についてもあらためて考える時を迎えていると訴える。こうした考えを体現するような、今年度参加予定の注目の3組を開催に先駆けて紹介している。
まず、デザインブランド h220430を主宰するプロダクトデザイナー 板坂諭が手がけた革新的なアップサイクルプロジェクト「Stump Chair(スタンプチェア)」である。
椅子の素材には、ファストファッションの栄華の陰で、どうしても大量に余ってしまうという生地を使用。通常お金をかけて処分される生地は、強度がある美しい素材で、再利用の可能性が潜んでいる。アップサイクルという現代の重要課題を、日常生活のなかで使う楽しく美しいプロダクトに落とし込んでいる。
つづいて、フランスのアーティスト フィリップ・ボードゥロック(Phillippe Baudelocque)は、オイルチョークを使った大胆かつ繊細な作品を披露する。自身のグラフィティの経験から得た、作品の壮大なスケールと文字を表現することへのパッション、自然と対峙する作風とエネルギーが体感できるだろう。
最後に、フィンランドのインテリアブランド・アルテックから、ロナン&エルワン・ブルレックの新製品「ロープ チェア」が公開される。
芸術的なシルエットをもつ「ロープ チェア」は、アルテックが1935 年創業より追求し続ける「アート(芸術)」と「テクノロジー(技術)」の融合を現代に継承するデザイン。海で使われるロープを背もたれと肘掛けに応用し、まるで痕跡を刻むかのように柔らかくフォルムを留め、座る人によってもデザインされるというまったく新しい発想から生みだされている。