Konelとパナソニックの共同プロジェクト
自然のゆらぎをもたらす壁「TOU-ゆらぎかべ」

デザインとテクノロジーを融合させるクリエイティブカンパニー Konel(コネル)は、部屋の外を流れる風に反応し、空間に自然のゆらぎをもたらす壁「TOU-ゆらぎかべ」を発表した。

同製品は、人間の感性に働きかけてウェルビーイングを目指す、パナソニックが立ち上げた研究開発組織「Aug Lab」の第1弾プロジェクト。「自動化」(Automation)のみならず、ロボティクス技術がもたらす新しい価値として「自己拡張」(Augmentation)をテーマに研究開発を進めているという。

TOUは、ただ風の流れに心をゆだねて「ボーッと」できる時間を生み出し、人の思考を拡張するランダム家電として開発。

これからの時代は、スマートフォンにアクセスしなくても空間内のあらゆるデバイスから情報が届けられ、インタラクションをはたらきかけてくることが予想される。そこで人間の脳は、片時も休まず効率的に思考させられることになる。

▲利用シーン:はたらく空間/生活する空間/非日常な空間

しかし、予想もできないひらめきに出会うためには脳の弛緩が必要だと考え、TOUが「風のゆらぎ」という不規則な現象を情報過多な空間にもたらし、ふとした時にボーッと抽象的な思いにふけるきっかけを提供するそうだ。

▲TOUはKonelの制作拠点「日本橋地下実験場」に設置

プロトタイプでは、特殊素材を開発し、壁が揺らぐ仕組みを実装。今後は屋外の風と連動するためのセンシングにチャレンジする予定だ。また、部屋の外だけではなく、リゾート地などで遠隔の風に反応させたり、ガラスの床の下に設置して水面のように表現するなど、さまざまな応用も検討するそうだ。End