ロサンゼルスで計画中の高層タワー「Sky Trees」
都会の空気をきれいにする建物を目指す

米ロサンゼルスで建設が計画されている高層タワー「Sky Trees」のデザインが公開された。設計を担当するのは、豪シドニーに拠点を置くKoichi Takada Architectsである。

アメリカ西海岸に自生する、樹齢が長く樹高の高い樹木「セコイア」にインスピレーションを得たデザイン。「呼吸するグリーンウォール(breathing green wall)」と呼ばれる緑をファサードに配置して、都会の空気をきれいにし、既存の古い倉庫街があるダウンタウンを健康的でオーガニックな地区に変えることを目指している。

従来の高層タワーはテクノロジーの進歩によりますます高くなっているが、伸びれば伸びるほど歩行者のいるエリアに関心がなくなるおそれがある。高層タワーは都市の文脈のなかで機能しても、ヒューマンスケールでは高すぎることもあるのだ。

そこで、地上レベルには、マリリン・モンローのスカートのように広がる、波打つような木材を使ったキャノピーを設置。LAのストリートカルチャーには馴染みのあるハリウッド映画への目くばせである。

また、自然にインスピレーションを得た建築とユニークな街並みを作り出すことは、歩行者が歩きやすい都市づくりというLAのビジョンにも合致しており、脱・自動車依存の効果もねらっている。

地上レベルは「インスタ映え」するキャッチーなデザインでありながら、歩行者とショップのことも強く意識し、どのような体験を生み出せるかというヒューマンスケールのデザインでもあるそうだ。End