⽵材や廃材を活用された
インド南部の住宅プロジェクト「IHA residence」

インドの建築スタジオ Wallmakersは、主に泥や廃材を建築資材として使い、実用的で魅力ある構造物を手がけている。

同国の南部、ティルバナンタプーラム郊外のMananthalaという町で手がけたプロジェクト「IHA residence」では、敷地が低地にあり、土地の不安定さが課題となったそうだ。

そこで、建物を地⾯から持ち上げ、敷地の一番低いところを池にして、その上に屋内へと入る吊り下げ式の階段を設けた。

リビングには⽵材を使うほか、廃棄される木材を使った家具を据えつけ、穏やかな雰囲気とひっそりと一人でいられる空間を提供。

室内の階段は⽵のファサードに取りつけられた⽚持ち式とすることで、この家の野生的な側面を強調しているという。また、壁面には「ジャリ(jali)」と呼ばれる泥のブロックを使用。複雑に計算して積み上げることで、光が当たると美しいパターンができあがる。

狭いながらも居⼼地の良い場所は、建物の内外に設けられている。とくに屋外と室内を結ぶセミプライベートな中間エリアは、このプロジェクトを象徴するものだ。

窓格子は廃棄されたワールプール社の洗濯機のパーツを活用。廃材を再利⽤したユニークなアート作品として、これまでにない細やかなパターンができあがった。

キャビネットのオープンキッチンのシンプルなデザインも廃材によるもの。ミニマルなインテリアや装飾はノイズも少なくフィットしている。End