MELTINがアバターロボット実証試験機「MELTANT-β」を発表
建設業界の労働者不足解消などを目指す

メルティンMMI(MELTIN)は、 アバターロボット実証試験機「MELTANT-β(メルタント・ベータ)」を発表した。

MELTINは2018年3月にサイボーグ技術のノウハウを活かして開発したアバターロボットのコンセプトモデル「MELTANT-α」を発表。

今回の「MELTANT-β」は、さまざまな顧客やパートナー企業の声を反映し、作業現場での実証実験用に進化したモデル。危険作業、高温・低温環境、化学・生物・放射能汚染環境、宇宙でのアバターロボットの活用を検討している企業や政府関連機関等との実証試験に活用するという。

αはワイヤー駆動などMELTINのコア技術を全面に押し出すデザインだったが、βはワイヤー駆動を用いつつも、現場での実用性を考慮し、粉塵や火花の散る環境でのオペレーション、工具を用いた実際の作業が可能となった。

さらに、αからβへの改良項目として、移動機能の強化、αで搭載されていた圧力に加え、質感を感じることのできるハプティクス、握力の向上、自由度の向上、粉塵への耐性の向上、ワイヤーなどの取り回しの最適化などを目指したそうで、この結果、「ハンドの汎用性」「ロバスト性」「機動性」「操作性」といった多角的な機能向上を実現した。

▲建設従事者年齢の推移

▲建設技術者数の推移

「MELTANT-β」の具体的な導入事例のひとつとして、労働力不足が深刻な建設業界での活用を目指すとしている。

今後はβによる実証実験を踏まえた実用量産モデルを開発し、順次市場投入を予定。また、MELTINで開発する機体をベースモデルとし、さまざまなユースケース毎に仕様をカスタマイズし、最速で各ニーズに対応できるようなビジネスモデルを構築するそうだ。End