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2020.03.09 15:38
博報堂生活総研アセアンは、「アセアン生活者研究2020」として、「The Rise of Conscious ASEANs ~社会・環境に対する課題意識の高い『コンシャスなアセアン生活者』の実態を探る」をテーマに、アセアン生活者の意識・行動に関する調査・研究を実施し、その結果およびマーケティングへの示唆をまとめた。
急成長するコンシャスなアセアン生活者を「コンシャスライツ(Consciouslites)」と名付け、彼らのライフスタイルや消費意識・行動を分析。生活総研アセアンのWebサイトにて結果を公開している。
アセアンでは、生活者の9割が「コンシャスなライフスタイル」という言葉を認知。約8割が実際に日々の生活に取り入れていて、コンシャスライツのうち、86%の人が「誰かに言われなくても主体的に行う」や「行うだけでなく周囲も巻き込む」など、「主体的に」コンシャスな取り組みを行っていると回答した。
ブランドの選択について、85%が「もっと多くのブランドがコンシャスなライフスタイルを提唱し、社会に良い影響を与えるような取り組みをすべきだ」、82%が「『社会に良い影響を与えるかどうか』が別ブランドへ乗り換えるきっかけになる」と、8割以上のコンシャスライツが社会に配慮したブランドを重視する傾向にあったという。
「コンシャスなライフスタイル」を始めたきっかけとなったのは、 環境や社会問題(洪水、ゴミ、海洋汚染、貧困など)といった他地域の生活者に比べてより身近なこと。そのため「地球全体」や「困っている誰か」ではなく、「私や家族」や「私たちの国や地域」といった身近な対象のために行動に移す傾向がみられたそうだ。
しかし、アセアン生活者は、概してポジティブで楽観的な気質のため、簡単で楽しい方法を好み、極端にコンシャスになることを避ける傾向があるという。コンシャスな取り組みを長く続けるために、自分自身に過度なプレッシャーをかけず、「心地よさ」を感じられる範囲で余力を残しつつ活動しているとのことだ。