欧州フォードが「絵文字ジャケット」を開発
自動車と自転車でコミュニケーションを図る

エコロジカルな乗り物として親しまれている自転車。都市で排気ガスを出さないだけでなく、シェアリビングサービスも普及して、ヨーロッパでは何百万人もの人々が通勤手段にしたり、スポーツや娯楽として楽しんでいる。

しかし、自動車のドライバーとサイクリストのあいだのコミュニケーションはなかなか難しいのが現実だ。ヨーロッパでは、方向を変えたり、ありがとうを伝えるために片手を離して合図することも多い。

欧州委員会の「Traffic Safety Basic Facts」によると、ヨーロッパの道路で毎年約2,000人のサイクリストが命を落としているそうだ。

そこで欧州フォードは、「Share The Road」キャンペーンの一環として、背中に絵文字が現れるジャケットを試作中だ。サイクリストの意思や気持ちを単純かつ明確に表示できるもので、自動車のドライバーとのあいだで緊張を高めないようにデザインされている。

LEDメッシュパネルがディスプレイとして取りつけられており、絵文字の表情は口元が上がっているもの、下がっているもの、真一文字のものの3種類を用意。さらに、左右の方向指示の矢印とハザードシグナルも表示でき、ハンドルに取りつけたワイヤレスリモコンで操作する。

自動車と自転車では、クラクションを鳴らすか手を振るぐらいしか意思伝達の方法がなく、よけいに緊張を高めてしまうおそれもある。サイクリストがもっと気持ちを表現でき、ドライバーとのあいだに気持ちのつながりを作り出すのがねらいだそうだ。End