去る1月10日から12まで幕張メッセで行われた東京オートサロン2020へ足を運びました。このイベントはチューニングカーやカスタムカーの祭典ということもあり、自由なデザインを見ることができました。昨年開催された東京モーターショーは未来のモビリティ社会に馴染むような落ち着き・調和・安心感を表現したデザインが展示されていたのに対し、東京オートサロンでは自分好みにアレンジする楽しさを訴求したデザインが数多く見られました。印象に残ったカラーやデザインをピックアップして紹介します。
スバルブース「BRZ STI Sport GT CONCEPT」。ボディカラーは明るさと深みを両立させた輝度感の強いブルーで宇宙観を表現し、銀河のような流れを感じる輝きに目を奪われます。
ダイハツブース「ハイゼットトラック PEAKS ver.」。アウトドア雑誌「PEAKS」とのコラボ、側面のクライミングホールドは実際に登ることができます。ボディカラーは光を浴びキラキラと輝く岩肌をイメージし、ガラスフレークを使用し表現しています。
DAMDブース「JIMNY the ROOTS」。ジムニー専門店「APIO」とのコラボで現行ジムニーを初代LJ10風にオマージュカスタム。当時のボディカラーであるイエローが再現されており、グリル周りの膨らみや塗装で表現した幌や錆など、細部にわたるこだわりが感じられました。
三菱ブース「ekクロスワイルドビーストコンセプト」。ボディカラーは彩度の高いイエローと迷彩柄のコンビネーションでワイルドさを表現しています。迷彩柄の部分は布のようにさらっとしたフィルムを使用しており、ボディと質感の差をつけることによって、より強いアクセントになっていると感じました。
ご紹介したカスタムカー以外にも遊び心溢れるテーマによって生み出された色や質感、柄、アイデアが数多く展示されていました。自動車2台をつなげたくつろげぎ空間の演出や、ボンネットの裏に落ち葉を張り付けてメンテナンスのときにだけ見られるデザインなども印象的でした。
日常の中にはさまざまな素材が溢れています。私たちは塗膜ならではの質感を追求してカラーを企画していますが、視野を広げ、既成概念にとらわれず、自由な発想でニーズにあったカラー創りに結びつけていきたいと改めて感じました。