アメリカの大学が熱に反応して形を変えるシートを開発
「切り紙」の技術をヒントに2Dから3Dへ変形

切り紙は、1枚の紙を切ったり折り曲げたりして新しい形や構造を創り出す芸術表現のひとつだが、ノースカロライナ州立大学の研究者チームは、この切り紙にインスパイアされた技術を使い、環境刺激に反応して自動的に2次元から3次元へ形を変える薄いシートを開発した。

新しい「アクティブ切り紙」のコンセプトは、3層になった素材のうち、真ん中のポリマー層は熱に反応して収縮するが、外側の2層は反応しないことを利用している。

3層を貫通する深い切込みが素材の可動範囲をコントロールし、外側の層をエッチング加工して感熱応答性のある真ん中のポリマー層を剥き出しにすることで、素材の曲がる角度や方向、折れ曲がりの程度をコントロールする。

素材が曲がり、切れ込みを入れた部分が開くことで、シートが2次元から3次元へ形を変えるのだ。

さらに概念実証として、本体を切り紙で作り、脚に空気を入れた感熱応答性のソフトロボットも製作。本体の向きを切り替えることで、脚の位置を変えたり、ロボットが動く方向を変えることもできたそうだ。End