NEWS | 建築
2020.01.17 10:47
中国・成都で開発が進められている「ユニコーン島」マスタープランでは、その第1弾の建築である「exhibition and conference centre」が完成を間近に控えている。
現在、評価額10億ドル(約1090億円)を超える「ユニコーン企業」と呼ばれる世界のテック系新興企業の3分の1が中国を拠点にしており、成都はテクノロジーの中心地となっている。さらに同市南部の天府新区は、中国のテクノロジーや研究部⾨向けの持続可能な市⺠・ビジネス・居住センターとして開発されている。
この地区で行われている67ヘクタール規模のユニコーン島マスタープランは、Zaha Hadid Architectsが設計。7万⼈の研究者、オフィススタッフ、居住者、訪問者を受け入れるプロジェクトで、2,300年前に成都の北⻄に建設された岷江の水利・灌漑施設「都江堰」にヒントを得たという。
都江堰という古代の灌漑システムと天府新区の⾃然の湿地を回復させる作業をもとに、ユニコーン島の緑地には緑のある市⺠スペース、水質保全システム、コネクティビティの強化を組み込むことで、豊かな⽣活環境と職場環境を創出。
中央広場と地下鉄駅を取り囲むように複数の建築群が作られ、放射状に広がることで、徒歩や⾃転⾞ですぐに島全体にアクセスできる。
興隆湖に隣接する新しい公園には、天然の⽔管理システムを組み込み、都市農業技術の⾰新を導入して、住⺠や労働者、訪問者に新鮮な地元産の農産物を提供するそうだ。