Kartellからフィリップ・スタルクがデザインした
100%再生資源素材によるチェア〈A.I.〉の発売が決定

以前こちらの記事でも取り上げた、イタリアのインテリアブランド Kartellから、100%再生資源を素材とした新製品〈A.I.〉チェアが実際にローンチされることが発表された。ブラック・オレンジ・グリーン・ホワイト・グレイの5色展開で、価格は32,400円(税別)。日本での発売は2020年春を予定している。

この製品は、「Kartell Loves The Planet.」という企業マニフェストのもと、環境の持続可能性を推進する次世代型チェア。

今回の開発では「他の物質に汚染されずに廃棄された純粋な廃材を原料にした再生資源100%の熱可塑性樹脂」を採用。環境浄化に寄与する先進的なプロセスを導入することで、製造工程でのCO2 排出量を削減、サーキュラー・エコノミー(循環型経済システム)に貢献しているという。

デザインは、Kartellとデザイナーのフィリップ・スタルク、そして3Dデザイン・エンジニアリング・エンターテインメントのソフトウェアを開発するオートデスクが協働して、人間の知能と人工知能(AI)を融合。

「充分な強度を備えた掛け心地の良いチェア」という最初の考えをもとに、「インジェクション成形による美しい工業製品を制作する」というKartell の中心的価値観に合致したアルゴリズムに基づいて、チェアの形状が選択されたそうだ。

同社は、人工知能がデザイナーの独創的な発想に代わるものではないが、デザイン案の検討プロセスを迅速化し、美しさや性能を損なわずに、製品化に要する時間を短縮化するとしている。End