NEWS | プロダクト
2020.01.08 16:18
太陽のまぶしさに起因する自動車事故は年間に数千件と、ほかの天候条件の約2倍に達するそうだ。そこで、ボッシュは、ドライバーの安全性と快適性を考え続ける中で、忘れられがちなインテリアコンポーネントであるサンバイザーに注目し、「バーチャルバイザー」を開発した。
バーチャルバイザーは、1枚の透明な液晶ディスプレイパネルと、ドライバーまたは乗員をモニターする人工知能(AI)顔検出機能付きカメラとを結び付け、太陽がドライバーの顔に落とす影を追跡する。
システムはAIを使って、ドライバーに向けられたカメラの画像に基づきドライバーの位置を特定。また、目、鼻、口を含む顔の特徴的な要素を判定することで、顔の上の影を識別することができる。
そしてアルゴリズムがドライバーの視界を分析し、ディスプレイ上でドライバーの目に光が届く部分のみを暗くする。このため、ディスプレイの残りの部分は透明なままで、ドライバーの視界を大きく遮ることはない。
ボッシュ北米法人のテクニカルエキスパートで、バーチャルバイザーの共同開発者の1人であるJason Zinkは、開発の初期段階にユーザーが従来のサンバイザーを使用するにあたり、常に目に影が落ちるように調整していることに気づいたことで、製品コンセプトの簡素化やデザイン作業の効率化に繋がったと説明している。