NEWS | 工芸 / 建築
2020.01.09 16:13
チェコ北部のノヴィー・ボル(Nový Bor)に完成した、同国のガラスブランド Lasvit(ラスビット)の新本社は、長きにわたるこの地域のガラス製造の伝統を反映している。
設計コンペで優勝したOV-A architectural studioによれば、19世紀初頭にできた2つの歴史ある建物に対して、同じサイズと形状のボリュームを2棟建て、それぞれを抽象的なブラックとホワイトで仕上げることで、調和のとれた機能的な建築になったそうだ。
Palackého広場に面した家々には、18世紀後半からガラス職人が住んでいたという。Lasvitはこの史跡をていねいに修復しつつ、ノヴィー・ボルのガラス製造の伝統を復活させることを目指している。そして、町の一部として周囲とのつながりを維持しながらも、はっきりとしたアイデンティティを持つ建物ができあがった。
このガラスの建物は灯台のように見えるので、町の周囲だけでなく、チェコの国境をはるかに越えて光を放つ象徴的な存在になる役割も果たすことになるという。
全体を覆うガラスタイルはLasvitが特別に作ったものだそうで、チェスカー・リーパ(Česká Lípa)という町の建物に古くから使用されてきたスレートの屋根板にヒントを得たものなのだそうだ。