NEWS | インテリア
2020.01.08 14:34
シンガポールに完成した「Voids Cafe」は、カウンターにあるくぼんだスペースを活かした、面積がわずか28平米のカフェである。
地元のデザインオフィス Studio SKLIMは、コーヒーカップや茶碗の形状にインスピレーションを得たそうで、円形のくぼみのあるカウンターは、ブースや天板、陳列棚になり、また、くり抜かれた部分は天井から張り出した庇として利用されている。
この凝縮した空間では、端にあるスペースも活用して、キッチン用品と顧客ゾーンのバランスを確保。体験/ディスプレイコーナー、テイクアウトカウンター、座席を設け、セレモニーカウンターまで作って、ワークショップをしたり、コーヒーを淹れたり、抹茶を点てることもできるそうだ。
また、このカウンターのくぼみにより、顧客はコーヒーやお茶の香りを味わえるなど、客とバリスタの間により緊密な関係が生まれ、コーヒーを淹れるプロセスで生まれるさまざまな音も楽しめるという。
天井から吊り下げられたボリュームにはカウンタートップから伸びる柱がなく、全体に幻想的な光が広がる。さらに、この張り出したボリュームはざらっとしたコーヒーかすからインスピレーションを得ており、肌理のある漆喰でたちのぼるコーヒーのもやを表現している。