NEWS | 建築
2019.12.23 14:41
中国・京杭大運河の南端にある杭州市のGrand Canal Museum Complexの設計コンペでは、ヘルツォーク&ド・ムーロン(Herzog & de Meuron)の計画が選ばれた。
計画では、中国文化と自然のランドスケープにおける大運河の重要性を反映しながら、活気があり現代的な人の集まる場所にすることを目的としている。
また、大運河がモニュメントの要素を持った建設であったこと、中国の東部平野の農業に果たした役割、中国王朝時代のコミュニケーション手段としての重要性、そして、今日まで続く文化的な輝きなどを物語るような、大胆なラインがミュージアムのデザインに引かれている。
建物は、12m立ち上がることで、地上に接触する建築要素を最小化し、浮き上がった部分は公共スペースを覆い、日陰を作り出している。大広間のボールルームや宴会場などの広いスペースは、建物が立ち上がった部分の下に配置。ベールのようなガラスのファサードで包み、人を引き寄せる機能を果たすことでイベントへ人々の参加を促そうとしている。
東側に大きな山のようなカンファレンスセンターとホテルの複合施設を配置。一方は大運河に面しながら、近接する主要な道路が街との交通をつないでいる。これは、「前に水、後ろに山」という人、建物、自然が調和するための中国の伝統的なアイデアだそうだ。