NEWS | 建築
2019.12.23 14:16
建設設計事務所のHassellとOMAが豪パースにて共同で進めてきた「New Museum for Western Australia」の工事が終了した。同館は2020年11月のオープンに向けて準備が行われている。
パースの文化地区の中心部に位置しており、その設計コンセプトは「物語のコレクション」だという。遺産と新しい構造を組み合わせた包括的な建築で、地域社会や世界中から来場者が集い、過去を理解し、現在を考え、未来への意欲を共有する場所を目指している。
改修された建築遺産と新たに加わった複数のボリュームには、展示室、イベントスペース、公共エリアを設置。垂直方向と水平方向の2つの交差する循環経路を設け、世界的に有名な隕石コレクションや、アイコニックなシロナガスクジラの骨格標本など、さまざまな方法で館内のコンテンツを結びつけるそうだ。
デザインの核となる要素は「シティルーム」とよばれるもの。これは同館の中央にある屋外公共スペースで、その周りは改修した古い建築と大きなカンチレバー構造のボリュームが囲んでいる。誰もがイマジネーションとクリエイティビティに刺激をうけ、大規模なコミュニティイベントから小規模な集会まで、さまざまなアクティビティに参加できるオープンスペースなのだ。
また、一時的に大型のギャラリースペースを設けることで、博物館の大規模な常設コレクションと「シティルーム」をサポートすることも可能。さまざまな文化プログラムが行われるほか、新しいショップやレストランも入居するなど、年間を通して誰もがいつでも楽しめる博物館となるだろう。