NEWS | 建築
2019.12.20 14:46
成瀬・猪熊建築設計事務所が設計を手がけた「9h nine hours なんば駅」は、カプセルホテルに革命を起こすプロジェクトだという。
カプセルホテルは、黒川紀章の設計により1979年に誕生した、日本独自の宿泊施設のスタイルだ。宿泊料が安い代わりに、狭くて汚いイメージが根強く、女性は泊まりにくいものだった。
そんな中で、2009年に誕生したナインアワーズは、従来のカプセルホテルのイメージを刷新、洗練されたデザインで究極の滞在体験を提供するブランドだ。「9h nine hours なんば駅」は、その11店舗目として、滞在時の居心地をさらに向上させている。
水回りを居室化し、シャワーを浴びてから睡眠に向かうまでの少しの時間や、身支度をしてから外出するまでの時間をストレスなくつなぐために、従来は別空間となっていたロッカー、シャワー、トイレ、洗面のエリアを連続させ、その中にラウンジ機能を追加することで、広々とした「サニタリーラウンジ」に変化させた。
また、これまでの全体を同じトーンにするデザインに対し、到着してからのシーンを、「レセプション」「プロローグコリドー」「サニタリーラウンジ」「スリーピングポッド」の4段階に再構成。
場所の機能に応じて最適な色やマテリアルの選定を行うことで、機能的でありながらも、「もてなし」「期待感」「リラックス」「上質な睡眠」のある宿泊施設へと変貌させ、これまで以上にナインアワーズらしいナインアワーズに仕上げている。