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2019.12.23 13:25
フィルムアート社から、グレイソン・ペリー著「男らしさの終焉」(小磯洋光訳)が刊行される。2019年12月25日(水)発売、本体価格は2,000円(税別)となっている。
同書は、ターナー賞アーティストであり異性装者(トランスヴェスタイト)としても知られるペリーが、新しい時代のジェンダーとしなやかな男性のあり方を模索・提案する一冊。
暴力的な継父など周囲の男性たちやジェンダーの縛りのせいで苦しんだ経験をもつ同氏は、男性の最大の敵は「男性自身」だという。つまり、男性性の被害者は女性だけではなく、男性自身もまたジェンダーを演じる犠牲者だそうだ。
そこで、主に男性性が支配する4つのエリア、「権力」「パフォーマンス」「暴力」「感情」について考察。人種、階級、性別、セクシュアリティ、経済学、人類学、社会学、心理学など、さまざまな分野を横断しながら、冷静に、時には風刺を交えて分析。
そして、男性向けの未来のマニフェストを提示。社会で規範とされている男性像、男らしさの固定観念から自由になるため、世界を少し違った形で見るためにはうってつけの本だろう。