NEWS | インテリア
2019.12.13 13:57
私たちは日々、周りにあるさまざまな素材を触れることで、その特性や特徴を理解している。しかし、私たちがいつもと異なる反応をする素材に出会ったらどうなるだろうか?
そんなコンセプトから、イスラエルのデザイナー Ortal Sachsは「Marbella」というチェアを手がけた。材料研究としてスタートしたこのプロジェクトは、本来の特徴を隠して人を欺くような、予期せぬ体験を生み出す素材で楽しむ実験的なリサーチへと発展。
研究を深めた同氏は、大理石/石を模したソフトでフレキシブルなシリコンベースの材料を開発。そして、この大理石/石の形をイメージしたチェアを作り、硬い感触という印象を植え付けた。
チェアを開発する上で、彼女は2つのルールを設定。1つは、私たちになじみのある既存の材料を使わないこと。見た目で分かってしまうことがなく、製品を使って初めて特性がわかるように、まだ名前もない素材を開発したかったのだ。
もう1つは、見た目と製品の使った時の感覚のギャップを強調すること。柔らかい素材に対していかにも硬そうなデザインを用いるのだ。そこには、チェアの見た目から連想される固定観念を打ち破りたいという考えがあったそうだ。