4Dプリンターで生産する未来の果物
Meydan Levyのプロジェクト「Neo Fruit」

食物の生産は、人類にとって常に重要な問題だ。Bezalel Academy of Art and Design(ベツァルエル美術デザイン学院)の学生であるMeydan Levyのプロジェクト「Neo Fruit」は、すべての食物を人工的に作り出すという将来のシナリオに焦点をあてた「Speculative Technological Design Project」の一環だ。

彼が同プロジェクトで選んだのは、食物の中でも人類が早い段階から口にし、主要な栄養源でもある果物だ。形状、色、味、見た目、テクスチャ―が豊富で、いろいろな感覚を楽しむことができる。

Neo Fruitは、4Dプリンターを使って、有機素材であるセルロースで制作する。まず、セルロースで平面状の皮と中身を作る。この乾燥した構造をフィトケミカル(植物性化学物質)で肉付けし、マイクロチューブを組み入れる。ここまでをプリンターで制作した後、ミネラルとビタミンの入った液体をマイクロチューブへ注入するのだ。

プリンターによる成型の後で、水分を注入することには多くの利点があるそうだ。例えば、生産物はまず平面状に制作すればよいので、プリントスペースを効果的に利用できる。また、非常にみずみずしい果物を作れる。さらに、包装や輸送にも便利だとの理由を挙げている。End

▲©︎Meydan Levy