NEWS | 建築
2019.12.12 15:20
フランス・アルザス地方では、ロスハイムとサン=ナボールを結ぶかつて存在した鉄道「Rosheim-St Nabor railway」をたどる11kmのハイキングコースが完成した。
「Chemin des Carrières(採石場の道)」と題された緑豊かなルートで、ここでは徒歩でも自転車でも、道や現代アート、自然、中世やルネサンス期の建築遺産が一度に楽しめるという。
現代アートとしては、ノルウェー・オスロを拠点にする建築設計事務所 Reiulf Ramstad Architectsが鉄製の彫刻や展望施設を設けている。
この地方にあった採石場にふさわしい道を作ろうとするプロジェクトで、ヴォージュの丘の起伏のある景観に合わせた、風景と人々の歴史を物語る道となった。
地元の利用者も観光客もこの道から、忘れられた風景を発見したり、日常の風景を別の視点で眺めたりすることができる。産業輸送と旅客輸送という2つの機能を担った古い鉄道のように、この道には2つの役割があり、利便性と旅の楽しみが肩を並べているのだ。