スノヘッタが手がける米シャーロットの新しい図書館本館
街の歴史を尊重して「尾根」をイメージしたデザイン

米ノースカロライナ州シャーロットでは、「Charlotte Mecklenburg Library」の新しい本館の建設がスノヘッタClark Nexsenの共同設計で進められている。

同館はトライオンストリートと6thストリートが交差する、同市の地理や文化史でも重要な場所に立地。ピードモント台地に住む先住民が作った交易路の豊かな歴史を背景に、街は尾根筋に沿って形成され、その痕跡が現在のトライオンストリートになっている。

そこで、デザインはこの尾根を形状として表現。コミュニティと文化が融合する地点として、さまざまな方向から景色を眺められるようにする。5階建ての建物は、輝いて光を放つ舳先のようになっており、カンチレバーで歩道を覆い、通りに向かって開かれている。

地上では、透明なガラスのファサードが周囲を取り巻き、館内の活動を奥深くまで見ることができる。屋内には開放的なロビーがあり、歴史あるMcGlohon TheatreやDuke Energy Theaterとも隣接して、新しい市民スペースを形成するという。

ファサードは傾斜した壁になっており、ノースカロライナの陶器と職人の豊かな歴史にヒントを得たセラミックパネルで仕上げる。スクリーンやパターンのあるテキスタイルを思わせるファサードで、屋内の光の加減を調整するために巧みに開口部を設置するそうだ。

館内のアトリウムは最上階に向かって開かれており、らせん状の木造階段を上ると、2階と5階にある屋外テラスで新鮮な空気に触れられる。また、市民向けの多彩な公共プログラムが建物全体で提供される予定だ。End