NEWS | ファッション / 工芸
2019.11.05 14:23
佐藤オオキが代表を務めるデザインオフィス nendoは、ラグビーワールドカップ日本大会の開催に合わせ、観戦に訪れた世界各国のビジネスリーダーやVIPを対象としたビジネスフォーラムのための記念ギフトを制作した。
ラグビーという競技がもつ協調性や自己犠牲精神といった価値観と、日本ならではのおもてなしの心を表現したいと考えた結果、「スクラムを組んだ水引」をデザイン。
水引をワールドカップ出場国のユニフォームの配色にし、前列から「3-4-1」という3列の陣形で組み合わさっているスクラムと同じ配置にした。製作は、約100年前に加賀水引を創始した津田水引折型の五代目 津田六佑氏が手掛けた。
京友禅の老舗による風呂敷を解くと、輪島漆器の木地職人が手がけたヒノキアスナロ製の弁当箱が現れ、中には大洲和紙に包まれた水引のブローチが2つ置かれている。
風呂敷と手漉き和紙にはいずれも金彩を使ったオリジナルの柄があしらわれており、スクラム以外にもモール、ラック、ラインアウトといったラグビーのシーンを表現。水引は事前に全出場国20チーム分がすべて製作され、準決勝が終わり次第組み立てが行われるという、職人には普段とは異なるスピード感が要求される難易度の高い作業工程となった。