オーストラリアの新空港「Western Sydney Airport」
Zaha Hadid Architectsらが国際設計コンペで勝利を収める

2026年の開港を目指して準備が進められているオーストラリアの新空港「Western Sydney Airport」の国際設計コンペにおいて、Zaha Hadid Architectsと地元のCox Architectureによる共同案が勝利を収めた。

同国の伝説的な女性飛行士のパイオニア ナンシー=バード・ウォルトン(Nancy-Bird Walton)にちなんだ草原が広がる空港で、シドニー西部のWestern Parkland Cityという新地区に建設予定。シドニー第3の空港として、今後数十年かけて西部地域の拡大を刺激する中心になるそうだ。

プロジェクトでは、建物の構造全体にわたって持続可能な設計を原則とし、またその工事自体もこの原則をもとに行われる。たとえば、日光や自然な換気、水のリサイクルなどを幅広く活用して、モジュール式のエネルギー効率の高い設計を目指すという。

さらに、ターミナルも、自然の景観や先住民の文化遺産を反映しながら、地元の文脈にも気を配ったものになることを想定している。

Cox Architectureのディレクター、David Holmは「私たちの設計案は、シドニー西部に自生する植物や、オーストラリアの雄大な陽光など、この場所にしかない自然の恵みからインスピレーションを受けています。こうした場所や色彩、素材をデザインに組み込むことで、プロジェクトにはこの地域の確かなアイデンティティが刻み込まれています」とコメントしている。End