NEWS | 建築
2019.11.01 16:13
二俣公一率いるCASE-REALが客室や共用部、ギャラリー、キッチン空間など、空間全体のデザインを手がけた東京・日本橋馬喰町の「DDD HOTEL」が、2019年11月15日(金)にグランドオープンする。
同地で37年続くビジネスホテルを改修した同ホテルは、「現代に必要とされるビジネスホテルとは」という問いのもとにその在り方を再定義。
ファサードは既存のアーチ窓が特徴的な赤茶のレンガタイル貼りとし、これに合わせて新たに設けられた大きなエントランスゲートをくぐると、シンプルなロビーホールが広がる。余計なものを削ぎ落として必要なものだけを整えることで、空間に落ち着きが生まれ、訪れる人の頭がリセットされると考えたという。
客室も含め、全体のキーカラーとして木部に用いたのはモスグリーン。日中は明るいグリーンのような印象になる一方、夜間には暖かみのある深いダークトーンに感じるなど、さまざまな表情を見せてくれる豊かさがある。
さらに、1階の「nôl(ノル)」は、唯一無二をコンセプトとした実験的なキッチン空間。さまざまな活動に利用できるスタジオのような場所で、わずか8席の客席スペースは、ダークトーンのマットなリシンで壁から天井まで空間全体を仕上げている。
また、元立体駐車場という環境を活かしたギャラリー「PARCEL(パーセル)」は、国内外の現代美術を軸にプログラムを展開。既存の駐車場設備を撤去して二層分の大空間を確保し、そこへ新たに床と同仕上げで階段を作りつけている。